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あいぬ物語 新版 [本]

山辺安之助著
金田一京助編

内容紹介:樺太アイヌ山辺安之助の口述した自伝を、若き日の金田一京助が筆録、訳出対照。故郷樺太での生活の話から、日露戦争、南極探検までが、日本語にアイヌ語のルビがついた独特のスタイルで語られる。【付録】樺太アイヌ語大要・アイヌ語語彙 【解説】田村将人・阪口諒

山辺安之助(1867-1923年) 樺太生まれ。樺太千島交換条約の締結で対雁へ強制移住させられるが、後に自力で帰還。日露戦争では日本軍に協力し、「勲八等瑞宝章」を受勲。白瀬轟の南極探検隊に参加。学校の建設など、樺太アイヌ集落の発展に尽力した

金田一京助(1882-1971年) 岩手県生まれ。言語学者、国語学者。アイヌ語学、あいぬ文学研究の創始者。国語辞典の編・監修者としても知られる。文化勲章受賞。主な著作が「金田一京助全集」全15巻(三省堂)にまとめられているほか、「アイヌ叙事詩ユーカラの研究」全2巻(東洋文庫論叢)や訳註書「アイヌ叙事詩ユーカラ集」全9巻(三省堂)がある

「あいぬ物語」オリジナル 1913年、博文館から発行

熱源 https://dearlip.blog.ss-blog.jp/2020-12-10
あいぬ物語 https://dearlip.blog.ss-blog.jp/2020-12-12

「熱源」を読んで「あいぬ物語」を探しましたが、台東区図書館にはありませんでした。しかたなく、池澤夏樹個人編集の日本文学全集に収められている短い抄文に目を通しただけでした。それから4ヶ月、先週、図書館の新入荷本をチェックしていたら、なんと、「あいぬ物語」が並んでいるではありませんか。「新版」であり、2021年4月発行なのです。なんだか私のために発行してくれたようなタイミングです。

日本語の文章にアイヌ語でのルビ(カタカナ)がふってあります。日本語だけを読めばいいのに目がついついルビを拾ってしまうから読むのに時間がかかります。アイヌ語は、国際連合教育科学文化機関によって、2009年2月に極めて深刻な消滅の危機にあると分類された「危機に瀕する言語」であるらしい。文字がない。
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