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ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ [映画]

The Electrical Life of Louis Wain (2021年イギリス)

内容紹介:イギリスの上流階級に生まれたルイスは早くに父を亡くし、一家を支えるためイラストレーターとして働くように。やがて妹の家庭教師エミリーと恋に落ちた彼は、周囲から身分違いと猛反対されながらも彼女と結婚。しかしエミリーは、末期ガンを宣告されてしまう。そんな中、ルイスは庭に迷い込んできた子猫にピーターと名づけ、エミリーのために子猫の絵を描き始める。「ファースト・マン」のクレア・フォイが妻エミリーを演じ、「女王陛下のお気に入り」のオリビア・コールマンがナレーションを担当。俳優・監督として活躍するウィル・シャープがメガホンをとり、「ある公爵夫人の生涯」のマイケル・オコナーが衣装を手がけた

ルイス・ウェイン:Louis Wain (1860-1939年) 猫を対象とした作品で知られるイギリスの画家、イラストレーター。晩年には統合失調症を患い、作品中にその痕跡をたどることができる

主人公のイラストレーター、ルイス・ウェインをベネディクト・カンバーバッチが演じていました。下に妹が六人もいて、家長として一家を支える優しい兄であり、一風変わった性格の人の二十代から七十代後半までを演じていながら、どこをとってもしっくりとしていました。メイク技術の向上だけではなく、やっぱり彼の演技力が大きいに違いありません。ロンドンの街、雪が降りしきる葬儀の様子、上流階級だったという家屋の内部とインテリア、ゴルフ場、スイミングプールなどに興味津々でした。そもそもイギリスの風景がやっぱり美しい。映像に何か処理をしているのか、風景が一枚の絵画に変わっていくシーンが何回かあり、その美しさにハッとしました。

ルイス・ウェインのネコのイラストのことは何も知らなかったです。そのうち図書館で彼の絵本を探してみようと思います。
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峠 最後のサムライ [映画]

(2022年)

内容紹介:幕末の動乱期を描いた司馬遼太郎の長編時代小説「峠」を、「雨あがる」「蜩ノ記」の小泉堯史監督のメガホン、役所広司、松たか子、田中泯、香川京子、佐々木蔵之介、仲代達矢ら日本映画界を代表する豪華キャストの共演で映画化。徳川慶喜の大政奉還によって、260年余りにも及んだ江戸時代が終焉を迎えた。そんな動乱の時代に、越後長岡藩牧野家家臣・河井継之助は幕府側、官軍側のどちらにも属することなく、越後長岡藩の中立と独立を目指していた。藩の運命をかけた継之助の壮大な信念が、幕末の混沌とした日本を変えようとしていた。「蜩ノ記」に続いて小泉監督作に主演する役所が主人公となる継之助に扮し、継之助を支え続ける妻おすがを松が演じる

https://dearlip.blog.ss-blog.jp/2021-01-07

2020年年末に本を読んだ時、2021年6月には映画が公開されると思って楽しみにしていました。コロナのために公開はさらに一年延びて、今に至る、ですね。司馬遼太郎の小説「峠」の前半部分はバッサリとなくなって、慶喜が大政奉還するところから映画は始まりました。河井継之助ら長岡藩の奮闘ぶりが、結果を知っているだけに痛ましい。エンディング、石川さゆりの歌声が心地よかった。
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ゴヤの名画と優しい泥棒 [映画]

The Duke (2020年 イギリス)

ゴヤ(1746-1828年)はスペインの画家。「カルロス4世の家族」「着衣のマハ」「裸のマハ」「マドリード、1808年5月3日」「巨人」などが有名。本作の中心は「ウェリントン公爵」の肖像画です。1961年、イギリスは国家予算で名画を買い、それを華々しくナショナルギャラリーに展示した。国民の税金を14億円も美術品購入に使ったということ。「高額な美術品購入の前に、福祉などやるべき政策は多々あるのでは」と強く問いかけてきます。

主人公のケンプトン・バントン氏は、そもそも、イギリス国営放送(BBC)が国民から受信料をとることに納得していません。彼は、自宅のテレビからBBCを映すためのコイルを抜き取り「このテレビはBBCは映りません」よって「BBCへの受信料は支払いません!」という理屈で対抗していました。なるほど、彼が主張する理屈は確かに正当です。バントン氏はBBC問題以外でもあちこちで正義を振りかざして、その主張が頑なすぎるため、家庭でも仕事でもどこかギクシャクしていました。さらに、バントン氏の娘さんの死に関しても夫婦間で確執があります。ところが、絵画盗難の裁判が進むうちに彼の人柄が大いに功を奏して、陪審員をはじめ、検察や裁判官、裁判を見守る市民たちがバントン氏を応援するようになって、彼の罪は軽くなったのでした。少なくともゴヤの絵の盗難については「無罪!」 ヤレヤレ、よかったよ。

イギリスらしいクスッと笑える、コメディタッチな、しかし事実に基づくドキュメンタリーでもあリマした。

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転校生 [映画]

1982年

偶然、テレビで見ました。「大林宣彦監督」「尾道の町」というキーワードで知ってはいましたが、ちゃんと全編を見たのは初めてかもしれません。主人公の男の子は尾美としのり。そして「主人公の女の子の顔が、最近、見た表情だな」と思いつつ、名前まではなかなか頭に浮かばなかったのですが、それは「小林聡美」でした。ラストシーンくらいで「もしかして小林聡美かな」と思いましたが、確信が持てず、エンドロールを見てようやく納得しました。実は、つい一昨日、WOWOWドラマで小林聡美が主人公の「パンとスープとネコ日和」(2013年)を見たばかりだったのです。
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病院坂の首縊りの家 [映画]

1979年

テレビで偶然みました。監督:市川崑、主演:石坂浩二、原作:横溝正史。おどろおどろしい殺人、名家の陰惨な過去など、いつもの通り。横溝正史ご自身が最初と最後に出演していること、草刈正雄が「復活の日」と同時期らしい風貌なこと、風景映像が素晴らしいことの三点にひかれました。それで調べてみたら、ロケ地の一つが三重県伊勢市河崎町だったみたいです。石坂浩二がどこかの町を歩いてくるところ、黒い瓦屋根と細い道を俯瞰から撮影しています。それで思い出しました。私は2007年に伊勢を旅しており、その時、河崎町に一泊したのでした。すぐ横を流れる川の水運で栄えた町でした。お風呂屋さんへ行ったこと。古い街並みをみたこと。地ビールを飲んだこと。この頃から一人旅を楽しむようになったのでした。思い出すなぁ。

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ブレイブ-群青戦記- [映画]

(2021)

先月バレンタインデーのころ、三浦春馬さんが即興な感じでカッチーニのアベマリアを歌っている映像をみました。以来、三浦春馬さんをちょいちょい思い出すようになり、、、先週、公開された映画には徳川家康役で出ているというので、大変久しぶりに映画館へ行きました。

1985年のアメリカ映画「BACK TO THE FUTURE」と同じ原理でのタイムスリップをはじめとして、いろいろと「おや?」と思うことはたくさんありましたが、ともかく、テンポが早くてあっという間に現代の高校生が徳川家康になってしまうという話でなかなか面白かった。戦国時代を生き抜くのは心底容易ではなかったのだなぁ。
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この道 [映画]

(2019年)

北原白秋(1885-1942年) 日本の詩人、童謡作家、歌人
山田耕作(1886-1965年) 日本の作曲家、指揮者
鈴木三重吉(1882-1936年) 広島県広島市出身の小説家・児童文学者

詩人、歌人、そして童謡作家としても知られた北原白秋の波瀾万丈の人生を、彼とコンビを組んで数々の童謡の名曲を生んだ作曲家・山田耕筰との友情を軸に描いた伝記ドラマ。二人の他に、与謝野鉄幹、与謝野晶子、石川啄木、室生犀星、萩原朔太郎などが登場してくる。白秋は、酒飲みで女たらしの一面と子供たちと意気投合する面のある、おっとりとした憎めない性格の人物だったようだ。山田耕作を演じたのはEXILEのAKIRAだが、山田耕作の晩年の写真を見て、顔がそっくり、ビックリ。エフェクトというのかメイキングというのか、技術がすごい。Wikipediaの鈴木三重吉は、なんとなく柳沢慎吾に似ていなくもないんです。
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鈴木家の嘘 [映画]

(2018年)

最初に映画ができて、その後に本が発行されたそうです。私は逆に本を読んでから映画を観たわけです。

息子の自死を目の当たりにしながら、その前後の記憶を失ってしまう母。「母が生きる目標になれば」と残された家族は突拍子もない嘘をつくる。嘘というのは、、、引きこもりだった息子が、母親の入院費を稼ぐために単身アルゼンチンへ渡り、赤エビの仕入れ業に就職した、アルゼンチンの生んだ偉大な革命家チェ・ゲバラに傾倒している、アルゼンチンで友達もできて人生を謳歌している、、、。こんな嘘にキレイに騙された母親の幸福そうな顔。突然、全てを思い出したときの絶望した母親の顔。やっぱり映像ならではの表現に引き込まれました。岸部一徳、原日出子、岸本加世子らが良い演技してますし、特に、大森南朋はすみにおけません。
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感染列島 [映画]

2009年

あらすじ:救命救急医の松岡剛(妻夫木聡)のもとに1人の急患が運び込まれた。患者は、高熱、けいれん、吐血、全身感染を併発する多臓器不全を起こしており、これは人類が初めて遭遇する感染症状であった。戦場と化した病院にWHOからメディカル・オフィサーの小林栄子(檀れい)が派遣され、わずか半年で感染者が数千万にものぼる恐るべき事態を予測する

Amazonプライムで無料。コロナのための自粛生活になってから2ヶ月くらい経ちました。「感染列島」をみようと思いつつ、恐ろしくてなかなか手をつけられませんでした。毎日の感染者数がようやく減少してきて、昨夜、ようやく見てみる気分になりました。見てビックリ。感染の始まる町、病院の様子はコロナ感染拡大中の世界の実像と同じです。中国武漢市はこんな風だったに違いありません。特に院内感染と奮闘する医療従事者、都市封鎖について、今から思えばリアルな映像を作り出していたと思います。感染者の飛沫が広がっていくスローモーション、スーパーマーケットでの買占めシーン、感染拡大する日本を報道する海外テレビ、病院に押しかける患者、トリアージの非情さ。これらを10年前に制作していたということに感心するばかりでした。

WHOや日本政府の力の無さは腹立たしいばかり。

無料Amazonプライムで松本清張ものをいくつかみました。「 熱い空気」(2012年 米倉涼子、余貴美子、段田安則)、「疑惑」(1982年 岩下志麻、桃井かおり)、「疑惑」(2019年 米倉涼子、黒木華)、「砂の器」(1974年 丹波哲郎、加藤剛)。それと、9日放送のNHK・BSプレミアム「黒い画集〜証言〜」(谷原章介、浅香航大)。松本清張ドラマは時代設定や俳優を変えて何度も制作されていて、古い映像には今はもう死んでしまった俳優さんたちの姿があります。外出自粛生活中の良印象テレビは、、、「コウケンテツの日本100年ゴハン紀行スペシャル おうちで旅ゴハン!」「TBS 東大王 全問視聴者参加型生放送クイズ」NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の本木雅弘(斎藤道三)。
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復活の日 [映画]

VIRUS (1980)

あらすじ:MM88。その細菌兵器によって全世界はパニックとなり、人類は氷に閉ざされた南極大陸に残された863人を除いて死滅した。1年後、南極で地震研究を続けていた吉住は、アメリカ東部地震を予測。その影響で今も地下に眠り続けるミサイル自動報復システムが作動し、南極大陸をも含め全世界をミサイルが飛び交うことになる。阻止の為、カーターと共に潜水艦で廃墟になったワシントンに向かうが、寸前に突発地震によりシステムが作動し、ミサイルは発射され、世界は2度死ぬ。奇跡的に助かった吉住は一路の光のある南極に向けて南に歩きはじめた

コロナウイルス感染拡大の中で過去の小説や映画の中には予言めいたものが多数あります。医療崩壊のシーンは恐ろしいほど現実に近い描写なのです。しかし、そんな現実を離れて楽しめる映画だったと思います。なんと言っても驚いたのは南極やマチュピチュなどロケが充実していること。壮大でとても美しいです。それと草刈正雄がかっこいいことこの上なし、です。若かりし彼はどこななくエキゾチックなイケメンで英語もペラペラ、オリビア・ハッセーとのラブシーンあり。ARS(自動報復装置)を阻止するためにワシントンに乗り込むシーンはミッションインポッシブル並、一人南極を目指して歩く姿はフォレスト・ガンプでした。ラストシーンはNHK大河ドラマ「真田丸」での真田昌幸、あるいは「なつぞら」のおじいさんにも通じる老けぶりでした。すごい、凄すぎる。「美の壷」のとぼけた草刈さんがこんなすごい映画の主役だったなんてちっとも知らなかった、、、。
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