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捨てない生きかた [本]

五木寛之著

内容紹介:モノが捨てられない― それもまたいいではないか。著者自身の「捨てない生活」から、仏教の「捨てる思想/捨てない思想」、「この国が捨ててきたもの」までを語り、モノを捨てることがブームとなっている現代社会に一石を投じます。人生の後半生は、モノに宿った【記憶】とともに生きる黄金の時代なのです!
●ふえゆくモノたちと、どう暮らしていくか
●シンプルライフにひそむ「空虚さ」
●モノは「記憶」を呼び覚ます装置である
●「ガラクタ」は孤独な私たちの友
●生き生きと老いていく
●人づき合いは浅く、そして長く
●法然と親鸞が捨てようとしたもの
●過去を振り返ってこそ、文明は成熟する

五木寛之:1932年福岡県生まれ。朝鮮半島で幼少期を送り、47年引き揚げ。52年早稲田大学ロシア文学科入学。57年中退後、編集者、ルポライターを経て、66年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、67年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、76年『青春の門 筑豊篇』ほかで吉川英治文学賞、英文版『TARIKI』は2001年度「BOOK OF THE YEAR」(スピリチュアル部門)に選ばれた。02年に菊池寛賞を受賞、09年にNHK放送文化賞を受賞、10年『親鸞』で第64回毎日出版文化賞特別賞を受賞。代表作に『風の王国』『大河の一滴』『蓮如』『下山の思想』『百寺巡礼』『生きるヒント』など

毎週月曜日の夜のテレビ番組、やましたひでこ氏の「断捨離」をみています。「断捨離」という言葉が強烈すぎて「何もかも捨てなくてはならない」とうっかり勘違いしてしまいそうになります。が、しかし、そうではなくて、「大事なものをもっと大事にする」あるいは「モノに囚われすぎて周囲のヒトとの関係が悪くなっている状態を改善する」「モノの中で見えなくなってしまった自分を取り戻す」ひいては「自分を大事にする」ことが最終的な到達点のようです。

本著は、さらに人間というものを深く考察しています。「モノを捨てない生き方」は、モノの記憶は人生の宝であり、モノから蘇る記憶こそ、これまでの人生の豊さであり、それを味わう暮らしも良い、と言っています。なにはともあれ、五木寛之さんそのものが素敵すぎます。

「人は裸で生まれてきて、ゴミに囲まれて死んでゆく」ものではないでしょうか、と問いかけていらっしゃいます。自分は今61才。この先、30年くらいはあるかもしれない人生を心だけでも豊かに暮らしたいものです。

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