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絵図と写真でたどる明治の園芸と緑化 [本]

近藤三雄・平野正裕著

内容紹介:明治維新は近代化の名の下、万物にわたり日本の社会を劇的に変えた。園芸・造園の世界もしかり、である。それまで武家社会が支えてきた伝統的な江戸の園芸文化、庭園文化が崩壊し、それに代わって、近現代園芸・都市公園事業が台頭した。本書で語られるのは必ずしも時系列で整理・整列された歴史ではなく、これまでの歴史の陰に隠れたり、断片的にしか紹介されてこなかった歴史的なトピックである。しかしそのどれもに、現代へと続く萌芽的事象が発見され、「この時代にすでにこのようなものがあったのだ」という驚きを禁じ得ない

うちの本棚を整理して、読み返してみた本の一冊に近藤三雄著「都市緑化 造園の知恵で花と緑の都市再生」があります。2004年発刊。屋上庭園への情熱となんちゃってビオトープへの疑問が印象に残りました。

「都市緑化」といって思い浮かぶのは、日比谷ミッドタウン、京橋江戸グラン、あちこちの高層マンションなど、ビルを囲んで雰囲気の良い感じに植栽が施されています。目黒天空庭園、ららぽーと柏の葉屋上庭園、JPタワーKITTEガーデン、国立科学博物館 屋上庭園、、、ふーん、結構行ったことがあるなぁ。

「ビオトープ」と言って思い浮かぶのは、台東区金竜小学校、台東区精華公園、江東区の釜屋堀公園とまんとみ幼稚園横の公園の極小ビオトープ。江東区は「ポケットエコスペース」として小さなビオトープを管理しているらしいと分かりました。https://www.city.koto.lg.jp/470701/machizukuri/midori/shizen/7488.html

管理していたのかなぁ。釜屋堀公園はトーモクンやペロマルとちょいちょい行きましたが、小さなビオトープは蚊の発生源にしか思えませんでした。この池に子供達がハマったらダメだと思ってよくよく注意して遊んだことを思い出します。

と、ここまでは「都市緑化」にまつわる話でした。図書館から借りた「絵図と写真でたどる明治の園芸と緑化」もなかなか興味深いことが書いてあります。特に面白いのは、日本から海外へ持ち出された植物のこと。今もうちの庭に生えてくるヤブガラシ。ヤブガラシの茂みには大きな黒い毛虫がつくし、エアコンの室外機に絡み付いて運転エラーを起こすし、私は目の敵にしています。しかしそれが「フランスでは園芸植物として評価されている」と書いてあります。フランスで? 調べてみましたが、ヤブガラシがもてはやされている、なんて画像は見つかりませんでした。そうだよねえ。アメリカでは、クズ同様に外来種の強害植物といわれているみたいだし。

「棟芝」はまた興味深い。屋根にうっかり生えてしまったのではありません。人が意図を持って植えたもの。屋根に紫のアイリスが咲いていたらオシャレさんでしょう。
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