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親鸞 激動篇 上・下 [本]

五木寛之著

内容紹介:「上」京の都を追放された親鸞は、妻・恵信の故郷でもある越後の地に流されていた。一年の労役を済ませようとしていたころ、地元の民に崇められ、生き仏を称する、外道院の行列に出くわす。まるで世の中がひっくり返ったような、貧者、病者、弱者が連なる光景に、親鸞は衝撃を受ける。文字を知らぬ田舎の人びとに念仏の心を伝えよとの、法然上人の言葉が、親鸞の脳裡に去来する。「自分はなんのためにこの地へきたのか」。しばらくして労役を勤め終えたそのとき、親鸞はついに外道院と対面することを決意する。「下」雨乞いの法会を切り抜けた親鸞は、外道院と袂を分かち、越後に施療所を開設する。訪れる人びとと話し合う穏やかな日々を恵信とともに過ごしていた折、法然の訃報が届く。とうとう師を喪った親鸞は自分自身の念仏をきわめることを決意する。関東から誘いがかかったのはそのときだった

越後の暮らしののち関東へ来ることになる親鸞一家。鎌倉時代後期。最初は、常陸国の小島。おそらく現在の下妻あたりと思われます。親鸞草庵跡として下妻市の指定文化財になっていました。地図をみると鬼怒川と小貝川に挟まれていて、湿地が広がっていたと思われます。そして北の方に筑波山もよく見えそうです。その後、笠間の稲田。親鸞が京都へ去ったあと、親鸞の草庵跡が西念寺という寺になったそうです。私は行ったことはまだないのですが、稲田は稲田石の石切場があります。西念寺はその近くみたいなので、、、そのうち、双方合わせて見学に行かなくては、です。

史実に基づくフィクションということで、、、一人、ものすごく強烈な悪キャラがいます。伏見平八郎、平清盛の手下である六波羅童の頭。世に並ぶもののないくらい美しい美貌の下に残虐な性格を持つ。親鸞と親しい犬丸を拉致した時、親鸞とその仲間が放った暴れ牛に顔を潰される。死んだかと思いきや生き延びて、のちのち、不意に現れて非道をする。激動(下)には黒面法師として登場。またまた親鸞たちに取り囲まれながら、かろうじて逃げてゆく。「十悪五逆の極悪人でも地獄ではなく極楽へ行けるか?」と親鸞に問います。親鸞は「信じて念仏すれば救われる」と答えます。逃げたアイツはきっとまた登場してくると思われます。どうなることやら。
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