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ゴヤの名画と優しい泥棒 [映画]

The Duke (2020年 イギリス)

ゴヤ(1746-1828年)はスペインの画家。「カルロス4世の家族」「着衣のマハ」「裸のマハ」「マドリード、1808年5月3日」「巨人」などが有名。本作の中心は「ウェリントン公爵」の肖像画です。1961年、イギリスは国家予算で名画を買い、それを華々しくナショナルギャラリーに展示した。国民の税金を14億円も美術品購入に使ったということ。「高額な美術品購入の前に、福祉などやるべき政策は多々あるのでは」と強く問いかけてきます。

主人公のケンプトン・バントン氏は、そもそも、イギリス国営放送(BBC)が国民から受信料をとることに納得していません。彼は、自宅のテレビからBBCを映すためのコイルを抜き取り「このテレビはBBCは映りません」よって「BBCへの受信料は支払いません!」という理屈で対抗していました。なるほど、彼が主張する理屈は確かに正当です。バントン氏はBBC問題以外でもあちこちで正義を振りかざして、その主張が頑なすぎるため、家庭でも仕事でもどこかギクシャクしていました。さらに、バントン氏の娘さんの死に関しても夫婦間で確執があります。ところが、絵画盗難の裁判が進むうちに彼の人柄が大いに功を奏して、陪審員をはじめ、検察や裁判官、裁判を見守る市民たちがバントン氏を応援するようになって、彼の罪は軽くなったのでした。少なくともゴヤの絵の盗難については「無罪!」 ヤレヤレ、よかったよ。

イギリスらしいクスッと笑える、コメディタッチな、しかし事実に基づくドキュメンタリーでもあリマした。

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