SSブログ

一杯の珈琲から [本]

エーリヒ・ケストナー
小松太郎訳

内容紹介:音楽の都ザルツブルクでひと夏を過ごそうと国境の近くのドイツ側の町に宿をとったゲオルク。為替管理の制約ゆえにオーストリア側で一文無しの生活を強いられる。そんなある日、コーヒー代も払えず困った彼は、居あわせた美女に助けを求めた、、、。『消え失せた密画』、『雪の中の三人男』につづくケストナー会心のユーモア三部作

エーリッヒ・ケストナー(1899-1974年) ドイツの詩人・作家

ケストナーはドイツ国内に留まりながら反ナチスの作家でした。本著はまさに第二次世界大戦を控えた1938年スイスで初版が出され、1942年ドイツ国内でケストナーの名前は匿名にされての映画化され、1947年に新版が出されたという。そんな困難な時代だったが、本著にはゆったりとおおらかな空気が溢れています。舞台となったザルツブルグは、もともと素晴らしく美しい街だし、その上、祝祭記念興行の最中だったので毎日、演劇や音楽で溢れていました。主人公のゲオルクとコンスタンツェはあっという間に恋に落ちて、周辺のあちこちデートするのですが、その描写を読むだけでザルツブルグに旅したような気分です。
nice!(0)  コメント(0) 

医学のひよこ [本]

海堂尊著
装画・挿絵:ヨシタケシンスケ

内容紹介:ひょんなことから東城大医学部に通うことになった、生物オタクの中学3年生・曾根崎薫。仲間たちと洞穴を探検していると見たこともない巨大な「たまご」を発見する。大事に育てようとする薫たちの前に立ちはだかったのは、動物実験を目論む研究者と日本政府だった。薫たちは、おとなたちの謀略から大切なモノを守り切れるのか? <いのち>を巡る大冒険、開幕!

「医学のたまご」「医学のひよこ」「医学のつばさ」シリーズはヨシタケシンスケの絵なんです。ヨシタケシンスケはトーモクンたちもとても気に入っている作家さんです。「りんごかもしれない」と「わたしのわごむはわたさない」を一緒に読んだことがあります。

私は図書館予約順で「医学のつばさ」を先に読んでしまってからの「医学のひよこ」でした。それで良かったと思います。「医学のひよこ」は明らかに「これからどうなる?」という場面で終了しているんです。新種の生命体「いのち」がこの後どうなるのか、知っているからこそ余裕を持って読むことができました。
nice!(0)  コメント(0) 

新美南吉30選 [本]

名作童話
編集/宮川健郎

内容紹介:初期作品から晩年の作品まで、名作30作を収録、南吉の身辺と社会の動向を対照した年譜8頁、ゆかりの地を辿る童話紀行を収録しています。南吉の業績を辿ることができる一冊

新美南吉(1913-1943年) 愛知県半田市出身。日本の児童文学作家。雑誌『赤い鳥』出身の作家の一人であり、彼の代表作『ごん狐』(1932年)はこの雑誌に掲載されたのが初出。結核により29歳の若さで亡くなったため、作品数は多くない。童話の他に童謡、詩、短歌、俳句や戯曲も残した。彼の生前から発表の機会を多く提供していた友人の巽聖歌は、南吉の死後もその作品を広める努力をした。出身地の半田には、新美南吉記念館のほか、彼の実家や作品ゆかりの場所を巡るウォーキングコースも作られている。半田市は生誕100周年にあたる2013年に新美南吉生誕100年記念事業を各種行った

宮川健郎(1955年-) 東京都生まれ。立教大学文学部日本文学科卒。同大学院修了。現在武蔵野大学文学部教授。一般財団法人 大阪国際児童文学振興財団 理事長。『宮沢賢治、めまいの練習帳』(久山社)、『現代児童文学の語るもの』(NHKブックス)、『本をとおして子どもとつきあう』(日本標準)、『子どもの本のはるなつあきふゆ』(岩崎書店)ほか著者編著多数。『名作童話 小川未明30選』『名作童話 宮沢賢治20選』『名作童話 新美南吉30選』『名作童話を読む 未明・賢治・南吉』(春陽堂書店)編者

【収録作品】
正坊とクロ 張紅倫 ごん狐 花を埋める 久助君の話 屁 川 嘘 ごんごろ鐘 おじいさんのランプ 牛をつないだ椿の木 手袋を買いに 狐 小さい太郎の悲しみ 花のき村と盗人たち 鳥右ヱ門諸国をめぐる 百姓の足、坊さんの足 赤い蝋燭 ひとつの火 こぞうさんのおきょう 飴だま 子供のすきな神さま 里の春、山の春 去年の木 狐のつかい 一年生たちとひよめ ひろったらっぱ ぬすびととこひつじ みちこさん でんでんむしのかなしみ

「赤い蝋燭」以降は「幼年童話」という括りになっていて、1話が短く、漢字が少なく、なんだか良いです。今度、トーモクンとペロマルを相手に読み聞かせてみよう。
nice!(0)  コメント(0) 

コロナ黙示録 [本]

海堂尊著

内容紹介:豪華クルーズ船で起きたパンデミックと無為無策の総理官邸。病院で起きていること。混乱する政治と感染パニックの舞台裏! 世界初の新型コロナウイルス小説。桜宮市に新型コロナウイルスが襲来。その時、田口医師は、厚労省技官・白鳥は―そして“北の将軍”速水が帰ってくる! 世界初の新型コロナウイルス小説!

これは、、、コロナの第5波が収まりかけている今だからこそ読めるものです。2019年11月から2020年5月29日までの話で「フィクション」と言いながらも、安倍晋三、安倍昭恵夫妻、菅官房長官、小池百合子東京都知事と断定するしかないような人物が登場してきます。ダイヤモンドプリンセス号、北海道知事による緊急事態宣言、安倍総理による臨時休校要請、オリンピック開催について、アベノマスク配布など2020年の春をありありと思い出しました。コロナはまだ完全に終息してはいません。だから、ついつい一気読みしてしまいました。バチスタシリーズや桜宮サーガを舞台にしてきた海堂氏の世界にピッタリとはまっていて、とてもフィクションとは思えません。安倍晋三や内閣府に関する一連の出来事が事実だったのでは、と強く感じられました。いやいや、まさか、総理大臣夫妻が「なかよし仲間さえ幸せになれれば良いのよね〜」なんて会話をしていたなんて信じがたいことですが、、、。
nice!(0)  コメント(0) 

新美南吉と自然観察 [本]

大橋秀夫著

大橋秀夫 1953年生まれ。信州大学農学部林学科卒。卒業後3年間天竜木材に勤務。パプア・ニューギニアに転勤の話が出て退職。1979年から郵便局や郵政局に勤務。日本郵政公社が民営化となりまた両親の介護もあり2007年3月で勧奨退職。2008年4月から阿久比町立ふれあいの森で嘱託職員として働いている。自然観察指導員、2級ビオトープ管理士、2級造園施工管理技士、2005年に日本郵政公社環境大賞を受賞。

新美南吉(にいみ なんきち) 1913-1943年。愛知県半田市出身。日本の児童文学作家。雑誌「赤い鳥」出身の作家の一人であり、彼の代表作「ごん狐」(1932年)はこの雑誌に掲載されたのが初出。結核により29歳の若さで亡くなったため、作品数は多くない。童話の他に童謡、詩、短歌、俳句や戯曲も残した。彼の生前から発表の機会を多く提供していた友人の巽聖歌は、南吉の死後もその作品を広める努力をした。

新美南吉の作品ですぐに思い出すのは「手袋を買いに」「ごん狐」「おぢいさんのランプ」。先日、仙台の古書店「火星の庭」で山口晴温の画文集を買って、その挿絵のつながりで「ランプと胡弓ひき」を図書館から借りて読みました。「ランプと胡弓ひき」には「おじいさんのランプ」「最後の胡弓ひき」「詩 百姓家/氷雨」が収録されていました。

さて、本著は、深谷市の須方書店さんでふと手して買ってしまいました。発行日が2010年6月14日。発行がは愛知県半田市の(有)一粒社というローカルな冊子です。薄くて軽くて、その後の散歩で持って歩いても苦になりませんでした。目次を書いてみましょう、、、大木(コブシ、センリョウとマンリョウ、ウキュウ、ハンノキ、ハナノキ、クスノキ、ムクノキ、ビワ、ウメ、ウツギ、シナノキ)、草本(ツバナ、クララ、キツネノボタン、ヒガンバナ、スカンポ、ウスバサイシン、菖蒲とあやめとかきつばた)、昆虫(ミツバチ、ホタル、ハルゼミ、コガネムシ、カブトムシ、ぎいぎい虫とはたおり虫、ハエ)、鳥(ヒヨメ、モズ、ムクドリ、ヒバリ、ウグイス)、動物(キツネ、ウシ、カタツムリ、クジラ、コイ)、その他(丸型ポスト、つぼけ、吉良平次郎と一枚のはがき、成岩の町と寺と浜)。写真入りです。

知多半島とか半田市、新美南吉記念館へ行ってみたくなりました。Googleマップで見てみたら、、、「ごんぎつねの湯」とか「半田赤レンガ建物」あるし、「常滑」も行ってみたいし。ちなみに10月4日は新美南吉が「ごん狐」を書いた日だそうです。

nice!(0)  コメント(0) 

医学のつばさ [本]

「医学のたまご」 https://dearlip.blog.ss-blog.jp/2009-03-25

「医学のたまご」を読んでからもう10年以上も過ぎています。中学1年生だった曽根崎カオル君は中学3年生になっていて2023年という設定です。2020-2021年にコロナ流行があったその2年後という設定です。図書館予約をしたのは「医学のひよこ」「医学のつばさ」。順序通りに「ひよこ」から読みたかったですが、「つばさ」の方を先に借りることになってしまいました。ウーン。

内閣府、厚生労働省、文部科学省、大学病院、自衛隊、そしてアメリカ政府や生物兵器を開発する軍も関係してきてひっちゃかめっちゃか。未読の前作「ひよこ」で卵から生まれた、白くて身長3mもあって体重は250Kgの生命体「いのち」の親代わりは、曽根崎カオル君たち中学3年生チーム。彼らは平沼製作所の親子3代とS4エージェンシー、カオルの二卵性双生児の忍たちの協力のもと胡散臭い組織と人物立ち向かう。生命体はE.T.みたいな、、、いやどちらかというと、ベイマックスのイメージ。面白くて一気読みでした。
nice!(0)  コメント(0) 

続・東北の名城を歩く [本]

南東北編
宮城・福島・山形
飯村均・室野秀文 編

内容紹介;伊達・蘆名・最上・蒲生・上杉氏ら、群雄が割拠した往時を偲ばせる石垣や曲輪(くるわ)が訪れる者たちを魅了する。宮城・福島・山形の三県から、名城66を選び出し、豊富な図版を交えわかりやすく紹介する。詳細かつ正確な解説とデータは城探訪に最適。最新の発掘成果に文献による裏付けを加えた、好評の〈名城を歩く〉シリーズ南東北編、待望の続編刊行

目次
[刊行のことば]
[南東北の名城の歴史をたどる]
[宮城県・福島県・山形県 名城マップ]
[宮城県]赤岩城・中館・月館城/津谷館/平磯館/真坂館(鹿島館)/名生城/彫堂七館/涌谷城/宮崎城/御所館/鶴巣館/田手岡館/利府城 深山館/本郷館/御殿館/楯山城/高舘城/船岡城/上楯城/金山城/冥護山館/兵衛館/三沢城/湯原城/七尾城
[福島県]猪苗代城附鶴峰城/鴫ヶ城/鴫山城/駒寄城・西館/久川城/石母田城/河股城/大鳥城/大森城/小浜城/四本松城/長沼城/長沼南古舘/大平城/守山城/木村館/小野城/三蘆城/駒ヶ嶺城/天神山城/白土城
[山形県]志茂の手楯/金山城/鳥越城/楯岡城/白鳥城/高擶城/慈恩寺城郭群/成沢城/若木館/二本堂館/陣山楯/白山館/屋代館/長瀞城/米沢城/鶴ヶ岡城(大宝寺城)/藤沢館/観音寺城/朝日山城/蕨岡館/狩川城
[お城アラカルト]城と城下集落/阿武隈高地の小さな城館/河岸段丘に並ぶ城館群/破城の作法と古城/河川と武士の本拠/城館と霊場─天童古城を例として

私たちの周りにこんなに多くの史跡があることに驚きました。一つ一つ、Googleマップで探し出して本の地図や写真と見比べてみました。Googleマップには詳しいことはわかりません。史跡の一部が地域の公園や遊歩道になっていたり、神社があります。通りすがりに眺めたあの小高い丘の上は史跡だったのだなぁ、とは今更ながらです。まだ残されている古い石垣を見てゆっくりと歩いてみたいものです。笹やぶを藪漕ぎしなくてはならないところはやめておこう。
nice!(0)  コメント(0) 

けがづの子 [本]

生命をつづる津軽の詩

鈴木喜代春・作
山口晴温・画

内容紹介:昔も今も、「生きる」ことは、すばらしいこと、尊いことです。そこには「古い」「新しい」などはありません。この物語は一人の教師と四六人の子どもたちが「けがづ」(飢饉・大凶作)で食べ物が無いなかを、人間の誇りと尊厳をすてることなく、生きる喜びを求めて、懸命に「学び」「生きた」証しをつづったものです

青森近代文学館のHPに解説がありました:児童文学者で教育評論家の鈴木喜代春は、1925(大正14)年7月9日、青森県南津軽郡田舎館村に生まれ、今年84歳を迎えた。5月に自らの60年を超える教育実践記録をまとめた『子どもとともに―私の教育実践史』(教育新聞社)を刊行。804ページに及ぶ大冊の巻末には、鈴木の174冊の著作目録が掲載されているが、その168番目に「けがづの子」(2005年・国土社)が記載されている。「けがづの子」は、「けがづ」(大凶作)に襲われ、農民たちが極度の食糧難にあえぐ、昭和10年前後の「光田(こうだ)村」(津軽平野南端の村と設定)が舞台。「けがづ」によりひもじい生活が続き、学ぶ力、生きる力をなくしていた子どもたちが、若き教師・上村勇一の生活綴方(つづりかた)を中心とした熱意溢れる指導で、学ぶ力、生きる力を取り戻していく物語である。主人公の上村勇一のモデルは、鈴木が勤務した黒石小学校の教頭・村上方一だと鈴木自身が書いている(「子どもとともに―私の教育実践史」)が、同校で生活綴方教育を実践し、4年生の生活記録「みつばちの子」(1952年・東洋書館)が大きな反響を呼んだ、鈴木自身の姿が重ねられているとする土屋直人氏(岩手大学教育学部准教授)の解釈を筆者は採りたい。土屋氏は「子どもとともに―私の教育実践史」の解説に次のように書いている。「戦前・戦後の生活綴方運動、北方の綴方教師たちが大切にしてきたもの、それは、生活事実をありのままに見つめ、ありのままに綴らせるリアリズムであり、子どもの本性・心情とその生命を何よりも大切にしようとするヒューマニズムであったといえるでしょう。(略)主人公は、まさに東北の「北方教師」の一つの実像であったと同時に、もしかしたらそれは、ある意味では鈴木先生が〈追い求めていた〉教師の一つの形象であったのではないかと、思わず勝手な邪推・想像をしたくなるような気持ちになるのです」

過酷な時代背景のために子供の作文=綴り方の内容も悲惨ですが、そこには嘘のない暮らしぶりが現れていてます。時代は移って現代の、小学二年生のトーモクンの作文も面白いです。書き始めるまで少し時間がかかりますが、出来上がった作文に彼なりの小さな気づきや独特な視点、感想がみえます。ちなみに今年の夏の授業は、コロナのために各家庭でテレビでパラリンピックを見る、そして作文を書く、でした。
nice!(0)  コメント(0) 

山口晴温 [本]

「おおきなひばのき」鈴木 喜代春 さく/山口 晴温 え
「ランプと胡弓ひき」新美 南吉 著/山口 晴温 画
「十三湖のばば」鈴木 喜代春 著/山口 晴温 絵
「けがづの子」鈴木 喜代春 作/山口 晴温 画

新美南吉(1913-1943年) 愛知県半田市出身。日本の児童文学作家。雑誌「赤い鳥」出身の作家の一人であり、彼の代表作「ごん狐」(1932年)はこの雑誌に掲載されたのが初出。結核により29歳の若さで亡くなったため、作品数は多くない。童話の他に童謡、詩、短歌、俳句や戯曲も残した。彼の生前から発表の機会を多く提供していた友人の巽聖歌は、南吉の死後もその作品を広める努力をした

鈴木喜代春(1925-2016年) 青森県出身。日本の児童文学作家。青森県内の小・中学校の教諭を務めた後、上京して千葉県内の小・中学校の教諭・校長、松戸市教育研究所所長、千葉大学講師を務める傍ら創作活動し、多くの著作を出している。東京都葛飾区、茨城県牛久市、松戸市に住んでいたが、晩年は千葉市に在住した。1974年に偕成社より刊行された『十三湖のばば』は青森県の十三湖を舞台にした長編物語で多く読者に読まれた代表作であり、2004年らくだ出版より復刊された。1988年に『津軽の山歌物語』で日本児童文芸家協会賞受賞。現在、らくだ出版より『鈴木喜代春児童文学選集』全12巻が刊行されている。日本子どもの本研究会会長も務めた

山口晴温(1926-2008年) 青森市生まれ。

古書店で手に入れた「物売りスケッチ」を読み終わって、もっと山口晴温の画を見たいと思いました。それで台東区図書館にある分を借りてみました。どの作品も山口晴温の画や版画が良い感じです。「ランプと胡弓ひき」は、作者、新美南吉の出身地である愛知県知多半島のお話でしたが、あとの三編は青森の気候風土、人々の暮らしぶりがおおらかに、そして切なく描かれています。「おおきなひばのき」の裏表紙には「絶版のため廃棄しないこと」という図書館スタンプが押してありました。「ヒバは冬に花が咲く」「日陰でも我慢強く成長する」などヒバという木の性質とそんなヒバを毎日見て暮らすおじいさんと孫の話。おじいさんやおばあさんが登場人物の話は注意が必要です。この頃涙腺が弱くなっていてうっかりするとボーボーと涙を流していたりします。だから「十三湖のばば」は心して読みました。十三湖とその周辺の厳しい自然の中で田の仕事に頑張るばば様は11人のこどもを産みながら、次々と子供に先立たれてしまう。泥田に腰まで浸かる農作業、天候不良による飢饉、徴兵もありました。エジコに入れて畦に置いておいた赤ん坊が這い出して側溝にはまって水死する、昼間農作業して夜は田に水を入れるために水車を漕いでいて眠ってしまった息子が落ちて死ぬ、洪水が起きて刈ったばかりの稲を守ろうとした息子が死ぬ、、、やりきれない思いになります。
nice!(0)  コメント(0) 

季節の風物詩 物売りスケッチ [本]

山口晴温 文・画

内容紹介:朝早くに村からやってくる野菜売り、蜆貝売り。昼間は竿竹売り、金魚売りなどの振れ声が、町中に響き渡る、、、。季節を伝える風物詩である物売りの姿を描いたスケッチ集

山口晴温(やまぐち せいおん) 1926-2008年。青森市生まれ。青森市立古川小学校入学。五所川原市立羽野木沢小学校卒業。終戦後から亡くなるまで青森市に住む。昭和22年「青い森社」で雑誌「むつの子」の編集に参加。同27年~58年、東奥日報社勤務郷土の風景や風俗、芸能、童戯などをテーマに版画や墨彩画などを制作し、画集のほかに、児童図書などの挿絵を数多く描いた。中でも、北彰介の文とのコンビで誕生した『こぞっこまだだが』は海外語版も出版されるなど、高い評価を得た。文章と画を手がけた童話作品集も残している

仙台の古書店「火星の庭」で買った古書です(2006年出版)。初めて行く古書店で、大通りに面しているのに見過ごして少しウロウロしてしまいました。定禅寺通りの東の端で錦町です。お隣がパン屋でした。半分くらいがカフェスペース。レジ前に並んだこけしが良い感じ。

「物売りスケッチ」は大判です。戦後から平成までの地元の物売りの姿を鉛筆で的確に描いています。自分の子供の時分を懐かしく思い出します。土橋通りと電車通りの角には大判焼き屋がいました。寒い日、仕事帰りの母がホカホカのを買ってきてくれて嬉しかったこと。

book cafe 火星の庭 https://www.kaseinoniwa.com/
nice!(0)  コメント(0)