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故郷忘じがたく候 [本]

司馬遼太郎著

内容紹介:十六世紀末、朝鮮の役で薩摩軍により日本へ拉致された数十人の朝鮮の民があった。以来四百年、やみがたい望郷の念を抱きながら異国薩摩の地に生き続けた子孫たちの痛哭の詩「故郷忘じがたく候」。他、明治初年に少数で奥州に遠征した官軍の悲惨な結末を描く「斬殺」、細川ガラシャの薄幸の生涯「胡桃に酒」を収録

鹿児島県の苗白川という場所に朝鮮の陶工たちが暮らした。豊臣秀吉が朝鮮半島征服を目指し、陶工たちの故郷である南原城が陥落し、そのどさくさで日本へ流れ着いた人々。苗白川付近が故郷の景色に似ていたことからそこで暮らし始め、陶土を探して茶碗を作り続けた。島津藩からは厚い保護を受けていたらしい。司馬遼太郎氏はその地を訪れて、14代目となる陶工、沈寿官氏と交流することになるのですが、そうなるまでの偶然が興味深い。何代にもわたって引き継がれてきた深い悲しみがありながらも、おおらかに美しい集落で生活をしてきた人がいるのだなぁ。

現在、鹿児島県日置市「薩摩焼の里 美山」だそうです。私も司馬遼太郎氏のように旅してみたい。
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